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【レビュー】Helinox チェアワン (re) ハイバック|散財の末に気づいた、最初からこれを買えばよかった話

キャンプ用の椅子を選ぶとき、「Helinox(ヘリノックス)は高いから……」と敬遠してしまう方は少なくないはずです。私もその一人でした。カーミット風チェアや安価な軽量チェア、リクライニング式のレイチェアなど、これまで10脚以上を試しては「何か違う」と買い替えを繰り返してきました。

そんな迷走に終止符を打ったのが、アウトドアショップでふと座ってしまったHelinox「チェアワン (re) ハイバック」です。価格には正直かなり躊躇しましたが、「これ以上買い替えを繰り返すなら最初からこれを買えばよかった」と思えるほどの違いがありました。

このレビューでは、多くの椅子を渡り歩いたからこそ実感できた「ハリ感」の違いを中心に、複数回使用して見えてきた本音をお伝えします。

基本スペック

項目内容
ブランドHelinox(ヘリノックス)
商品名チェアワン (re) ハイバック
素材シート・ケース:100%リサイクルポリエステル、フレーム:アルミニウム合金・プラスチック
重量1,108g(スタッフバッグ込み:1,228g)
展開時サイズ幅53 × 奥行64 × 高さ88cm
収納サイズ幅46 × 奥行14.5 × 高さ11.5cm
座面高41cm
耐荷重145kg(静荷重)

この「(re)」シリーズは、環境への配慮から100%リサイクルポリエステル素材を採用しています。通常のチェアワンと座り心地は変わらず、エコ素材への対応を評価して選ぶ方にも向いています。

購入経緯:10脚以上試した末の「諦めにも似た納得感」

直前まで使っていたのはOneTigrisのチェアでした。コスパは十分で不満があったわけではないのですが、以前から気になっていたアウトドアショップでHelinoxに座る機会があり、「あ、これが違うのか」と直感してしまいました。

それ以前に試してきた椅子は、カーミット風チェア、リクライニング式のレイチェア、安価な軽量チェアなど。どれも使えないわけではないのですが、どこか「何か違う」という感覚が拭えませんでした。Helinoxを試座した瞬間、その「違い」の正体がやっと分かった気がしました。価格には正直かなり躊躇しましたが、「これ以上買い替えを繰り返すなら最初からこれを買えばよかった」という気持ちで購入に踏み切りました。

セットアップレビュー:スタッフバッグのひと工夫

チェアワン (re) ハイバック全体

セットアップはフレームを組んでシートを被せる流れで、慣れれば1〜2分ほどです。パカッと開くだけのフォールディングチェア(折りたたみ式チェア)に比べると工程は増えますが、手順自体はシンプルです。

スタッフバッグ外観

スタッフバッグ(収納袋)には感心する細部があります。2つのジッパーが紐で繋がっており、一度の動作でガバッと開けられる設計になっています。

ジッパーのワンアクション開閉

この「ワンアクション開閉」は地味ですが、キャンプ場で荷物が多いときに手間が省けてありがたいです。また、フレームにはDACポール(韓国のポールメーカー。テントポールでも世界的に信頼されているブランド)が使われており、フレームを繋げると「カチッ」と吸い込まれるようにはまります。他社の椅子では感じにくい組み立て時の気持ちよさです。

使用感レビュー:生地のハリ感が「正解」だった

これまで試してきた安価な椅子は、座ると体が沈み込みすぎたり、フレームがぐらついたりすることがありました。Helinoxに座ったとき最初に感じたのは、背中全体をきちっと支えてくれる「生地のハリ感」でした。沈み込みすぎず、かといって硬くもない——このバランスが10脚試してきた私にとっての「正解」でした。

身長173cmの私の場合、頭を背もたれの端に乗せるような形でちょうど収まります。首や肩が痛くなりやすいタイプなので、頭を預けられるハイバック(背もたれが高く頭まで支える設計)はとくにありがたいです。また、座面高41cmとやや高めの設計なので、ローチェアに比べて立ち上がりがスムーズなのも気に入っています。

カスタムで快適さをプラス

ボールフィート装着

Helinoxのような細い足の椅子は、芝や砂利で地面に埋まってバランスを崩すことがあります。そこで導入したのがサードパーティー製のボールフィートです。一本ずつはめる手間はありますが、外すときの「シュポッ」という音がなんとも癖になります。

ボールフィート付属メッシュバッグ

付属のメッシュバッグは、砂や土が落ちてくることがあるので取り扱いに注意が必要です。冬キャンプにはダイソーの500円シートウォーマーも活用しています。専用品ではないのでフィット感はそこそこですが、寒い時期の快適さは十分です。

気になる点・デメリット

価格への躊躇は正直ある

「椅子にこの値段……?」という感覚は、最初は誰でも持つと思います。私もそうでした。複数回使った今でも、価格の高さは否定できません。ただ、多くの椅子を試し続けた結果として「最初からこれを買えばよかった」という気持ちが上回っているのも事実です。

それでも買ってよかったか? はい、買ってよかったです。ただし、アウトドアショップなどでほかの椅子と座り比べてから購入することをおすすめします。値段の高さに納得感を持てるかどうかは、座り比べてこそ分かるからです。

フォールディングチェアより設営に手間がかかる

フレームを組んでシートを被せる工程は、「即ビール!」を楽しみたいキャンプ到着直後には少しもどかしく感じます。パカッと広げるだけのフォールディングチェアのような手軽さはない点は注意が必要です。

このギアの特徴・ウリ

ディテールへのこだわりが、価格に見合う理由のひとつです。スタッフバッグのダブルジッパー、DACポールのカチッとはまる設計、(re)シリーズのリサイクル素材採用——いずれも「椅子」としての機能を超えた部分の丁寧さを感じます。安価な椅子は「座れればいい」という割り切りがある一方、Helinoxは細部まで「使い心地」を意識して設計されていると感じます。

また、アクセサリーやカスタムパーツが豊富に展開されているのもHelinoxブランドの強みです。今回紹介したボールフィートをはじめ、純正品・サードパーティ品ともに拡張の余地があります。

総合採点

項目点数コメント
設営・撤収のしやすさ★3/5フォールディングチェアより手間はあるが、手順はシンプル
座り心地・使い心地★5/510脚試して辿り着いた「正解」。ハリ感と頭の支えが秀逸
携帯性★5/51,108gと軽量コンパクト。収納サイズも優秀
コスパ★3/5価格は高いが、買い替えを繰り返すよりは結果的に得
デザイン★4/5スタッフバッグのロゴも含め、細部まで高品質な作り
総合★4.0/5設営の手間とコスパを差し引いても、座り心地と携帯性で選ぶなら最有力候補

Helinox チェアワン (re) ハイバック

まとめ

10脚以上の椅子を試してきた私が辿り着いた答えが、Helinoxのチェアワン (re) ハイバックでした。

  • 生地のハリ感が、ほかの椅子との違いを生む
  • ハイバック設計で頭・首を預けられる
  • 座面高41cmで立ち上がりがスムーズ
  • スタッフバッグのダブルジッパーなど細部の工夫が丁寧
  • ボールフィートなどカスタムで快適さを伸ばせる

価格や設営の手間は気になる点ですが、「椅子難民」を終わりにしたい方にはぜひ試してほしい一脚です。購入を検討している方は、アウトドアショップでほかの椅子と座り比べてから決断することをおすすめします。