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DAMD ステップワゴン レゾネーター|期待値が高すぎてうっかり契約した話

パンフレットを貰いに行くだけのつもりでした。2026年の東京オートサロンで発表されたDAMD(ダムド)のボディキット「RESONATOR(レゾネーター)」が気になりすぎて、最新の資料だけでも……とホンダの提携店を訪ねたのが運の尽き。

ディーラーの担当者と「この値段なら、こっちはこれくらいですかね!?」と盛り上がっているうちに、気づけば契約書にサインしていました。キャンプの積載問題を解決する車選びと、まだ価格も確定していないボディキットに突っ走った記録です。

DAMDとレゾネーターについて

「ライフスタイル」を創るメーカー、DAMDの歩み

神奈川県大和市に拠点を置くDAMD(ダムド)は、スポーツカー向けの空力パーツメーカーとしてスタートし、現在は「世界観を提案するブランド」へと進化したカスタムカーメーカーです。スズキ・ジムニーの「little D」で世界的な注目を集め、今回はファミリー層が多いミニバン市場へ本格参入を果たしました。

レゾネーターの特徴

デザイナーの徳田亮介氏(日産出身)が手がけたレゾネーターは、1980年代のアメリカンバンの無骨さと温かみを再解釈したボディキットです。2026年1月の東京オートサロンで初公開され、アウトドア層を中心に大きな注目を集めています。

DAMD レゾネーターを装着したステップワゴンのフロントビュー

技術面で注目したいのは、先進安全装備「Honda SENSING(ホンダの運転支援システム)」への適合です。フロントグリルがミリ波レーダーを覆う構造のため、電波透過率を純正と同等にする素材と厚みを厳密に計算し、安全機能を維持しています。バンパー形状が変わっても障害物検知の精度が狂わないよう、純正の位置と角度を再現する専用ブラケットも独自に設計されています。

もうひとつの特徴が「角目4灯ハロゲンヘッドライト」です。デザイナーがこだわった3200Kの温かいフィラメントの光を灯すため、LED全盛の時代にあえてハロゲンを採用しています。現代車のコンピュータ(BCM)がエラーを出さないよう、独自のリレー回路と抵抗制御を組み込んだ専用の変換ハーネスが開発されています。ただし、物理的に部分遮光ができない構造上、ハイビームを自動制御する「ADB(アダプティブドライビングビーム:対向車を避けてハイビームを照射する機能)」装備車には装着できない点は注意が必要です。

キャンプ積載問題と車選び。CX-8からの乗り換え

積載量の壁と「脱・残クレ」

それまで乗っていたCX-8は、走りも質感も気に入っていました。ただ、キャンプに行くたびに直面するのが積載量の壁です。SUVとしては荷室が広い方ですが、ギアを積むたびに緻密なテトリス状態。もっと無造作に大量のギアを放り込めるワンボックスの空間効率が、どうしても必要でした。

もうひとつの動機が「残クレ(残価設定ローン:車両の将来価値を差し引いた金額でローンを組む仕組み)」からの脱却です。どこか借り物のような感覚が拭えず、今回の乗り換えを機に銀行ローンへ切り替えて、名義を自分にして「本当の意味で自分のクルマ」としてボロボロになるまで付き合いたいと考えていました。

デリカへの憧れと「酔い」の壁

キャンパーなら一度は憧れるデリカD:5。私も検討しましたが、設計の古さに対して価格が強気すぎると感じました。さらに決定的だったのが試乗で、あの独特の乗り味にどうしても酔ってしまい、憧れつつも候補から外さざるを得ませんでした。

かといって、他のミニバンの「綺麗なデザイン」にはピンとこない。そんな膠着状態のなかで現れたのがレゾネーターでした。

純正ステップワゴンとレゾネーター装着車の比較

ステップワゴンの「不満」とデザインカスタムの動機

正直なところ、ステップワゴン(RP6/7/8型)が完璧なクルマだとは思っていません。パワーシートはない、ハンドルヒーターもない。CX-8から乗り換えるには、装備面で明らかに「退化」する部分があります。

さらに、レゾネーターの特徴である角目4灯ハロゲンも、個人的には「LEDでいいのでは」というのが本音で、正直マイナスポイントです。

それでも、あのデザインが醸し出す圧倒的な「道具感」には、不満をねじ伏せるだけの魅力がありました。性能と積載はステップワゴンで申し分ない、見た目だけが引っかかっていた——そこにレゾネーターでデザインが180度ひっくり返ったわけです。

グレード選択と価格の話

ADB問題で「AIR EX」に着地

グレード選びも悩みどころでした。装備面では「SPADA」が有力だったのですが、前述の通りADB装備車にはレゾネーターが装着できません。DAMDの公式発表では「AIR」への装着しか明言されていないため、SPADAは候補から外れました。

とはいえ素のAIRでは装備が足りない。そこで着地したのが「AIR EX」です。AIRの箱っぽいシルエットを維持しつつ、不足していた装備をある程度カバーしてくれるこのグレードは、レゾネーターを組む上での現実的な選択でした。

レゾネーターの価格一覧

契約時点ではレゾネーターの正式価格が未発表だったため、先行発売されている「フリード・アイソレーター」の価格を参考にディーラーと予測を立てて契約に踏み切りました。その後、正式価格が発表されたので掲載します。

商品名価格(税込)
フェイスチェンジキット(フロントグリル・ロアグリル・ヘッドライト・ボンネット)¥360,800
デューリーマーカーマウント(マットブラック塗装済み)¥52,800
ウッドストラップ¥108,900
サイドロアステッカー¥42,900

フェイスチェンジキットだけで36万円超。ギア沼の住人としてはお財布が震える金額ですが、契約時に「予想外に高騰した場合はフルキットではなく部分施工に切り替える」という現実的な相談もディーラーと済ませていたので、この価格なら想定の範囲内でした。

【2026年3月追記】発売後の最新情報

契約時点ではまだ不確定だった情報が、正式発売を経てかなり整理されました。DAMD公式サイトで確認できた内容をまとめます。

SPADAにも装着可能に(条件あり)

契約時は「AIRのみ対応」という認識でしたが、公式にはSPADAへの装着も案内されています。ただし、別途「AIR用バンパーハーネス」という純正部品を自分で購入する必要があります。マルチビューカメラの有無で品番が異なる(有り:32206-3T0-J10 / 無し:32206-3T0-J00)ため、購入時は注意が必要です。

取付不可のグレード・仕様

ADB装備車に加え、30周年特別仕様車・PREMIUM LINE・BLACK EDITIONも取付不可であることが明記されています。グレード選びの際は事前に確認することをおすすめします。

ヘッドライト換装で失われる機能

角目ハロゲンへの換装に伴い、以下の機能がキャンセルされます。

  • デイタイムランニングライト
  • オートレベライザー(ヘッドライトの照射角度を自動調整する機能)
  • LEDアクティブコーナリングライト

なお、オートライトコントロールとオートハイビームは引き続き利用できます。また、付属のハロゲンヘッドランプには通常のLEDバルブは使えず、現時点ではLED化は不可とのことです。

塗装代と購入方法

フェイスチェンジキットの価格(¥360,800)は未塗装品の価格です。塗装を希望する場合は別途¥115,500(税込)がかかります。現在はDAMD公式オンラインストアから購入・見積もりが可能で、分割払いにも対応しています。なお、個人宅への配送は不可で、法人宛または配送会社の営業所止めとなる点も押さえておきたいポイントです。

いよいよ3月末に納車

そしてついに、2026年3月末に納車が決まりました。実際の見積もり内容と実車の写真は、納車後にあらためて掲載する予定です。楽しみにお待ちください。

まとめ

パンフレットを貰いに行っただけのつもりが、気づけばキャンプ積載問題を一気に解決する「理想の箱」を契約していました。最後に、今回の車選びとレゾネーター契約のポイントを振り返ります。

  • 積載量とローン形態が乗り換えの動機:CX-8の積載テトリスと残クレへの違和感が、ワンボックスへの乗り換えを後押しした
  • デリカは憧れたが「酔い」で断念:試乗で車酔いが決定打になり、ステップワゴンに絞り込んだ
  • ステップワゴンの不満をデザインで覆した:装備面の退化はあるが、レゾネーターの「道具感」がそれを上回った
  • グレードはADB制約で「AIR EX」一択:SPADA非対応という制約が、結果的にちょうどいい落とし所になった
  • 価格は事前にディーラーと擦り合わせ済み:フルキットが厳しければ部分施工という保険をかけた上での契約だった

装備の不満やハロゲンへの本音、見切り発車の不安はありましたが、それを補って余りあるデザインの力と、銀行ローンで「自分のモノ」として長く付き合える安心感。あの顔つきでキャンプへ出かける日を、今から楽しみにしています。

レゾネーター装着車でキャンプに出かけるイメージ